国内FX会社と海外FX会社の違いと徹底比較。どっちが良いの？

FX取引をする際に、国内FX会社と海外FX会社のどちらを選ぶべきか迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、国内のFX会社と海外のFX会社の比較に焦点を当て、それぞれの特徴や違いについて詳しく解説していきます。取引条件、サポート体制、資金保護など多岐にわたる要素を比較した上で、結局国内と海外のFX証券会社はどちらが良いの？という疑問にお答えしていきます。ぜひ参考にしてみてください。

国内FX会社と海外FX会社の取引条件の比較

レバレッジ比率の違い

国内FX会社は、日本の金融庁の規制により、レバレッジは最大25倍までしか許可されません。

一方、海外FX会社は、レバレッジは規制が緩い場合が多く100倍以上の高レバレッジを提供していることも多いです。500倍、1000倍の高レバレッジで取引が可能な証券会社も多いですね。

高レバレッジ（ハイレバレッジ）は少額の資金で大きな取引が可能となることから資金効率が格段に上がるため、特に手持ちの資金が少ないときには非常に有利です。

ただし思うように利益が出ているときは良いですが、資金管理を適切に行った上で取引をしないと逆に損失が大きくなるリスクがあります。

ゼロカットシステムの有無の違い

海外FX会社の多くはゼロカットシステムを採用していて、口座の残高がマイナスになることを防いでいます。

国内FX会社ではゼロカットシステムを提供していない場合が多く、含み損で損失が膨らんだとき等で追加資金がなくロスカットする場合、マイナス残高が発生する可能性があります（これを追証と言います）。

この「ゼロカットシステムがある」というのは海外FX会社の非常に大きなメリットと言えますね。

取引するプラットフォーム（チャート分析ツール）の違い

取引するプラットフォームとは、その名の通りFXの裁量取引やEA運用を行う際に使用するツールであり、チャート分析ツールにもなるものです。

海外FX会社を利用している方にとっては「MT4（MetaTrader4）」はお馴染みですね。MT4は海外FX会社のほとんどが採用していて非常に使い勝手が良いものです。当然世界中のトレーダーが最も多く使っているトレードツールになります。

MT4より上位になる最新のプラットフォームに「MT5」もありますが、対応していないインジケータが多かったり等の問題もあり、まだまだMT4が主流ですね。

ただ、これが国内FX会社の場合、MT4ではなく「自社のプラットフォーム」を使ってるケースが多いんですね。自社のツールでも特に問題は無いですが、その証券会社でしか使わないローカルなツールなので、使い勝手が違ってきますし、世界的に有名なインジケータやオシレーター、チャートの分析ツール等が使えないケースも多かったりします。

つまり、世界のトレーダーが一番良く使っている「MT4」が使えるのが海外FX会社というわけです。ただ国内FX会社でもMT4が使える証券会社は増えてきてはいます。

取引システム（DD方式・NDD方式）の違い

国内FX会社は主にディーリングデスク（DD）方式を採用しています。DD方式とは、取引注文を受けた際に、FX会社が自己資金でポジションを取り、相手方として顧客との取引を行います。自社で取引を行う方式なので、リスク管理がしやすく、スプレッドや手数料をコントロールしやすい特徴があります。

一方、海外FX会社はノンディーリングデスク（NDD）方式を採用していることが多いです。NDD方式とは、取引注文を顧客から受け付けた際に、その注文を市場にそのまま流動し、相手方となる取引参加者とのマッチングを行う方式です。約定スピードが速く、リクオートが発生しにくいと利点があります。

国内FX会社で多く採用されているDD方式では、トレーダーからの注文は直接インターバンク市場に流さず、FX会社内で処理している仕組みであり、トレーダーの利益はFX会社の損失、FX会社の利益はトレーダーの損失という、逆相関になります。

一方、海外FX会社では、インターバンク市場の価格をそのままトレーダーに提供する仕組みからも透明性が高い方式とも言え、トレーダーの注文数に応じて手数料で儲かるため、トレーダーが取引すればするほど、FX会社の利益になるので、DD方式のような逆相関にはなりません。

これは一概にどちらが良い、悪いというわけではなく、FX会社側が不正なことをせずきちんと運用していれば、どちらでもメリットはあります。

とは言え、国内FX会社で多く採用されているDD方式の場合、トレーダーがあまり儲かると証券会社が損失になるので、証券会社が何らかの不正操作をしないとは言えない不安は残りますね。もちろんこれは海外FX会社で多く採用されているNDD方式であっても、FX会社側でも同じですが、透明性がある分、方式のことだけで言えばNDD方式の方が安心です。

スプレッドの幅と安定性

国内FX会社のスプレッドは、海外FX会社と比較して一般的に狭め。そのため国内FX会社会社のほうが、一般的には取引コストが低いとされています。

また国内FX会社は安定した取引環境を提供することがサービスとしても求められており、一般的に見てサーバーの安定性や約定力に優れていることが特徴です。

ただ海外FX会社のサーバが劣っているか？というとそういうことはありません。なので証券会社にもよりますが、そこまで大きな違いはないという認識です。

税率の違い

取引益に対して所得税がかかりますが、国内FX会社の場合、申告分離課税が適用され、一律20.315％となっています。

一方、海外FX会社では、税法の規制が異なるため、税率や課税対象が異なってきます。利益は雑所得に分類され、累進課税が課されるので、税率は15%〜45%ほどになります。

つまり、利益が少ないうちは海外FX会社の方が税金は安いが、利益が大きくなると国内FXの会社の方が税金は安くなるということです。損益分岐点は計算方法によっても違ってきますが、おおよそ課税所得450万円くらいです。

税率については、投資に向き合う考え方にもよりますが、課税所得で450万円以上稼いでいるのであれば、かなりのものなので、十分FXトレードで稼ぐ力をつけている方でしょう。そのレベルであれば、国内FXか海外FXか？を改めて見直していっても良いでしょうから、最初から税率をメインに考えるものちょっと違うかな？という気はします。

いずれにしても、あまり稼げていない最初は海外FX会社の方が税金は安くなるということですね。

サポート体制の違い

サポート体制についても重要な検討事項でしょう。

国内FX会社は、当然ながら日本語でのサポートが充実しており、トラブルや相談に迅速に対応してくれることが期待されます。証券会社によっては電話で対応してくれるところもあります。

一方、海外FX会社は、時差や言語の壁などがあるため、サポートの質や対応速度が異なる場合があります。電話対応は無いところが多いです。ただこれはその証券会社によってもサービスの差はピンからキリまでと言えます。

24時間以内に毎回きっちり日本語で返信してくれる海外FX会社も意外と多いです。またトラブル時の対応も迅速なところも多くあります。ただ会社によってサービスの品質は違うので、対応の悪い会社ももちろんあります。トレーダー自身のニーズに合ったサポート体制があるか？をクチコミ等からも選択していくことは重要ですね。

資金保護と規制の違い

国内FX会社は、日本の金融庁の監督下にあり、厳格な規制が行われています。口座開設時には、特定口座や信託保全口座など、資金を保護する仕組みが提供されています。そういう意味では安心感はあります。

一方、海外FX会社においては、規制や資金の保護等は国内FX会社ほど厳格とは言えないでしょう。ただこれもその証券会社によります。ちなみに日本の金融庁に登録されていない海外FX会社は多いですが、それをもって信用できないとは一概には言えません。

日本の金融庁の基準は非常に高いため、ハイレバレッジやゼロカットシステムを採用している海外FX会社では、そもそも日本の金融庁のライセンスをとるのは難しい現状というのもあります。金融庁基準では、25倍を超えるハイレバレッジは禁止ですし、ゼロカットシステムも認められていません。

このあたりをどう捉えるかは難しい判断ですが、口座を開設していみたいと考えている海外FX会社の規制や資金保護については、あらかじめ詳細を確認しておくことが重要です。

国内FX会社と海外FX会社ではどちらを選択したらいいの？

国内FX会社を選択した方が良いのはどんな人か？

上記、国内FX会社の特徴、海外FX会社の特徴を踏まえて、国内FX会社を選択した方が良いのはどんな人か？についてお伝えすると、次の通りですね。

海外証券会社もピンキリなので、つまりは良くないFX会社（詐欺を行うような会社）も実際あります。もちろんこれは評判等を確認した上で証券会社を選べば良いことですが、それなら最初から日本のFX会社の方が安心という方もおられるでしょう。

そして、最大でも25倍までのレバレッジしか使えない日本の国内会社では、海外の500倍、1000倍とレバレッジが使える証券会社と比べれば、それだけ大きな証拠金（資金）が必要なので、それが用意できる方ですね。

また経験者で大きく稼げる実力のある方であれば、税金が安くなる国内FX会社の方が良いでしょう。

海外FX会社を選択した方が良いのはどんな人か？

一方、海外FX会社を選択した方が良い人は以下のようなケースです。

特に、上記2点は重要な選択基準です。

国内証券会社では25倍にレバレッジが規制されているので、少額取引は難しい現状がありますが、海外FX会社ではハイレバレッジで可能です。

そして追証をおいたくない方も海外FX会社ですね。この追証があり得るというのが国内FX会社の最大のデメリットと言えるでしょう。

どんなに気をつけていても例えば数分でかなりの暴落が発生する可能性もあります。実際、数年に1度くらいはそういうことがありますが、エントリーしたポジションに対して、目を話しているすきに暴落がおき、SL（StopLoss）の設定もしていなければ、どうにもこうにも対応ができません。それで口座に入れていたお金以上の大きな損失を被る可能性もあるわけです。

ハイレバレッジが可能、ゼロカットシステム採用の2点のみ捉えてみても、海外証券会社を利用する価値は高いと言えます。

トレーダー個々の要望に応じた選択肢を

国内FX会社と海外FX会社は、それぞれ異なる特徴やメリットを持っています。トレーダーがどちらの会社を選択すべきかは、個々のニーズや投資に対する捉え方、稼ぎたい目標等によっても異なります。

場合によっては、国内FX会社と海外FX会社の両方を利用することも選択肢の一つであり、トレーダーのニーズに最適な取引環境を構築するために検討してみてください。

ただハイレバレッジが使える、ゼロカットシステムの安心感等も踏まえると、海外FX会社のメリットは大きいと言えます。海外FX会社も信頼度、サービスの品質、評判は様々なので、確認した上で検討してみて下さい。